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聴診器を備えたデスク

診療のご案内 | 唇顎口蓋裂の治療

唇顎口蓋裂の治療

唇顎口蓋裂とは《ご両親へ》

このたびは赤ちゃんの御誕生おめでとうございます。

口唇口蓋裂を持って生まれてくる赤ちゃんは500出生に一人程度いらっしゃいます。

これは数多くの先天異常の中ではかなり高い頻度といえます。

東海大学形成外科にもたくさんの口唇・顎・口蓋裂の患者さんが来院されていますが、どの赤ちゃんもきちんとした手術が行われれば、赤ちゃんの将来には何の心配もない事を知ってください。

赤ちゃんの取り扱いについて

経鼻胃管はまず必要ありません。

鼻から入れたチューブでミルクを投与する必要がある患者さんは、気管へのミルク・母乳の誤嚥がひどい場合や自分でミルクを飲み込む力が無い場合などです。

口唇裂単独の患者さんや口蓋裂があっても程度の軽い場合は、母乳での授乳が可能な赤ちゃんがかなりいます。積極的に試みてください。

口蓋裂のある赤ちゃんは吸啜力(ミルクを吸い込む力)が弱いので、ミルクを口の中に入れるところまでは補助してあげる必要があります。

また、哺乳瓶と乳首は口唇口蓋裂用に適したものを選択する必要があります。

東海大学医学部形成外科
東海大学医学部形成外科
東海大学医学部形成外科
東海大学医学部形成外科

赤ちゃんは授乳中に鼻から呼吸しなければいけませんから、鼻の中にミルクが流れ込まないように起きた姿勢で授乳する必要があります。寝かせた姿勢では、口蓋の穴から鼻にミルクが入りやすいからです。

一度に赤ちゃんの口に入れるミルクの量も、少ない量から始め、慣れるに従って増やすようにします。口の中に入るミルクが多いと起きた姿勢でも鼻の中に流れ込むようになり、授乳中、呼吸する時にむせてしまいます。

ミルクを飲みやすくする目的や裂幅が拡大しないようにする目的でプレート装着を開始する場合もあります。

これはHotzプレートと呼ばれるもので、生後2週以内程度の早期に装用を開始すると赤ちゃんが違和感を感じにくい様ですので、出来るだけ早く形成外科受診を一度してください。

口唇口蓋裂診療チームのご紹介
言語治療

東海大学形成外科の口唇口蓋裂診療チームでは、経験の豊富な言語の先生が治療に当たっています。言語訓練室は専用の部屋が形成外科の外来診察室に隣接して設置されています。言語治療のスタッフは、形成外科医や耳鼻科医、矯正歯科医、小児歯科医と連絡を取り、丁寧に診療を行っています。 当院の言語の先生は言語聴覚士と、臨床心理士の両方の資格を有しています。

東海大学医学部形成外科 言語治療

患者さんと言語治療を行う言語治療スタッフ

耳鼻咽喉科治療

東海大学形成外科口唇口蓋裂診療外来には、耳鼻科の医師が同席しています。中耳炎の診断や治療計画の立案、言語機能に関する鼻からいれるファイバースコープ検査などを、チームの他の医師と相談しながら行っていきます。

患者さんが、他科の外来診察室へ移動したり診察待ちをしなくてよいようになっています。

東海大学医学部形成外科 耳鼻咽喉科治療

当チーム耳鼻科医による診察

東海大学医学部形成外科 耳鼻咽喉科治療

チュービング手術

矯正歯科・小児歯科治療

東海大学形成外科の口唇口蓋裂診療外来は同じフロアに隣接し矯正歯科・小児歯科外来を有しています。

患者さんが移動すれば、形成外科医、歯科医師も移動し、患者さんと三者でよく相談し、診断、治療を行っていくことができます。

東海大学医学部形成外科 矯正歯科・小児歯科治療

当チームの矯正・小児歯科医

最後に

口唇口蓋裂治療は形成外科医、言語聴覚士、耳鼻科医、矯正・小児歯科医、小児科医などのスタッフがチーム医療を展開する高度医療の一つです。

東海大学形成外科口唇口蓋裂診療チームはスタッフ全員が熱意を持って治療に当たっています。また、ご両親や患者さんのお子様と楽しく診療を行っています。

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